放送作家の文章術⑬アウトラインを書いて、より細かな構成を作る
- 2020.03.13
- 放送作家の文章術
箱書きでざっくりした流れを作ったら、アウトラインで階層化していきます。
ビジネス書の目次をイメージしてみてください。
「1章、2章…」といった、大見出し、「章」の下に「節」と呼ばれる 「中見出し」、「節」の下には「項」と呼ばれる「小見出し」が、階層化されていまます。
このように「大見出し・中見出し・小見出し」などの「階層」にわけて整理するのが、アウトライン作りと考えてください。
このアウトラインを最初に作り上げることが、長文の文章を早く書き上げるためのポイントです。
アウトラインはいわば設計図。設計図さえ完成させれば、あとは、見出しにあった材料を、それぞれに配置していくだけです。
この設計図作りに役立つのが、ワープロソフトの「アウトライン」機能です。
アウトラインは、項目を階層として表すことができる機能です。
例えばWordでは、見出しを9つの階層に分けることができます。
ですが学術論文でもない限り「大見出し」「中見出し」「小見出し」の3階層で十分、全体の組み立てができます。
また「Work Flowy」といった、クラウドサービスのアウトライナーも使いやすいので、オススメです(私はこの本のアウトラインを「WorkFlowy」で作りました)。
アウトライン機能では、見出しの入れ替えや、階層の変更も簡単です。ですから、全体の組み立ての練り直しも容易にできます。
頭の中にあるアイデアを、具体的な形で整理していけるのでおすすめです。
アウトラインを書いてみると、全体がスムーズに流れているかどうか、抜け落ちている要素はないか、重複している要素はないかなどが確認できます。
書き進めるうえにおいても、ガイドマップとなるため、次に何を書けば良いのか、迷うことがありません。
私は以前、パソコンのアウトライナーではなく、ノートに付箋を貼って、アウトラインを作っていました。
アナログではありますが、やってみると「なんだか楽しい」ので、こちらもおすすめです。
付箋を使う場合も、階層をずらして大きめのノートに貼り付けていくだけです。 階層ごとに色の違う付箋を使えば、よりわかりやすくなります 。
ただしアウトラインは、あくまでガイドマップ。アウトライン通りに書かなければならないわけではありません。
文章を書いていると思考の回路が開かれ、当初の予定よりも魅力的なルートが、見つかったりします。
そのほうが面白くなるなら、途中でルート変更して構いません。
その際も、どのようにルート変更するのか、アウトラインを書き直して確認しましょう。
アウトライナーや付箋を使えば、書き直しや項目の移動も簡単です。
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